全棟建て替えが問題となっている三井不動産の分譲マンション・パークシテイLaLa横浜の販売用パンフレットには皮肉にも「見えないところが大事」というようなことが書いてあったそうだ。大手にしてこの状態。不動産広告に詳しい読売広告の私の友人は「カタカナ社名の業者のマンションは買うな」と言っていたが、漢字社名も安心出来ない。

熱海に中銀ライフケアマンションというリゾートマンションが多くある。築30年から40年を経ており年配の方が保養所替わりに使っていることが多い。都内のマンションに比べ温泉施設が充実している分管理費が高い。また有償であるが、いろいろな付帯サービスが受けられるようになっている。このマンションの一部屋がある大学の同窓会の不動産業者のサークルの掲示板に「仲介を依頼された物件ですがオーナーの意思により無償で差し上げます」という記事が載った。私の友人が貰おうと思って手を挙げたが、いろいろ調べた結果、処分が難しいということで取りやめた。具体的には次の通り。

このマンションはシリーズで多数建っており売り手は多く買い手はほとんどいない。持っていても固定資産税及び管理費がかさむばかりで、どうしても手放したい人は持参金付きで業者に引き取ってもらっているということ。その費用200万円。まず業者が報酬として100万とる。あと所有権移転登記の費用が50万。新名義人の名義借りの費用(この人に税金・管理費等がかかってくる)が50万。新名義人は破産者等、負債がふえても影響が少ない、財産を持たない人がなるようです。 おそらく同じような状態が湯沢町(新潟)などのリゾートマンションで起こっているのではないかと思われます。

インターネットで検索しますと売値15万とか30万のマンションがぞろぞろ出てきます。

またすぐではありませんか、首都圏のバス便の大型マンション団地(かって、ニュータウンと呼ばれたもの)でも近い将来同様のことが起こるでしょう。(現在すでに売り難くなっております。)

高層マンション

いまはやりの高層マンションは高額にもかかわらずお台場等で飛ぶように売れております。また中国の方が多数買われているようです。ある高層マンションの管理組合の設立総会で、中国人が「このマンションの所有者は中国人が多く自分も中国人だ。中には4つも5つも持っているひともいる。管理組合の公用語は中国語にすべきだ。」と発言し会場が氷ついたという話がある。特に高層階は中国人が買い占めていることが多い。池袋西口でもルミナリータワーなどこの傾向は強い。

また高層マンションは管理費・修繕積立金が高い。特に修繕積立金は当初は販売政策上低く設定してあるが5年単位でアップすることが多い。これは高速エレベーター等修繕・取り換えに普通のマンションの想像出来ないほどの費用がかかるからだ。また所有者が外国人だと本国に帰ってしまった場合はほとんど取り立て不能となる。自分で住まず投資用で買われている比率が多い大型マンションは持ち主が管理に関心が薄い分スラム化の危険があり要注意である。

またタワーマンションは高層階の住民と低層階の住民では所得の乖離があり修繕積立金の増額等も意見の一致が難しく前述の外国人問題も含んで管理組合の運営に支障が生じているところが多い。

(閑話休題:以前、池袋ダイカンプラザに住んでいた時に廊下の灰皿置きがよく無くなった。管理人さんが何かの拍子に中国人の部屋に行ったらそこに置いてあったということがあった。生活習慣の違いは恐ろしい)

(平成27年10月30日  土屋 治)